もうすぐ夏が終わり、ある意味「エゾジカ衝突事故」のシーズンと言える季節に入ります。北海道では毎年、秋から冬にかけての9~12月ごろ、10月がピークにしてエゾジカの衝突事故が多発しており、一種の社会問題になっています。
2017年の北海道内でのエゾシカが関係する交通事故発生件数は2430件。全道の事故件数の記録が残る2004年以来最多の件数です。発生件数は札幌方面で最も多く、次が道東の釧路方面、旭川方面と続いています。
エゾジカは本州のニホンジカより大きい個体が多く、衝突すると鹿の方もかわいそうではありますが、クルマも大破し走行不能になってしまうことが多いようです。この場合クルマの修理だけでも大変ですが、他の車やガードレールとの衝突、コースアウトなど様々な二次災害も起きやすいため、非常に危険です。また、冬の山道などの人通りの少ない場所などでエゾジカと衝突してしまうと、氷点下の雪の中を携帯のつながるところまで歩かなければならず、遭難の危険まで出てきます。
今後もエゾジカ の衝突事故は増えることが予想されますので、行政だけでなく、我々個人も防御策を取っていく必要が出てきています。
1.1頭いたらブレーキを
群れで行動することの多いエゾシカは、1頭現れたら、その周辺に数頭がいると思ったほうが無難です。1頭が行き過ぎたからと油断すると次が出てくることがあります。エゾジカ を見かけたらすぐにブレーキをかけるよう習慣づけましょう。
2.道路の上ではなかなか逃げない
エゾジカ は音やライトなどに驚いた時にじっと観察するような行動をとることがあり、道路上にいる場合には、驚いて逆に逃げてくれないことがります。また、エゾシカの蹄は舗装道路の上では滑りやすいので、ツルツル滑ってしまい逃げたくても逃げられないこともあります。エゾシカの姿が見えたらスピードを緩めて、立ち去るのを待ちましょう。
3.早朝や夕方から夜間は特に注意を
夜明け前後の早朝、夕暮れ時はエゾジカ が活発に活動する時間帯。この時間帯は特に注意しましょう。夜間の場合、エゾジカ の目はライトを反射して光るので、光るものが見えたら気をつけるようにしてください。
エゾジカ 衝突事故マップで確認
鹿よけ笛
また、最近「効果があったよ!」と噂のある、走行中の風圧を利用する笛でエゾジカの嫌う「音」を出す商品。鹿には聞こえるけど人間には聞こえない周波数の音波を発生し、エゾジカに逃げてもらおうという代物です。効果は100%ではないものの、レンタカー会社で衝突事故が1割以下まで減ったというデータもあるそうです。これが今の所最有力な対策かもしれません。
一つだけだと音が出ているかわからないため、サイドミラー付近やフロントバンパーの下など複数箇所につけておくのがおすすめ。
ちなみに、狩猟用の車に取り付けてしまうと、当然ですが鹿に出会えなくなるかもしれないので、あくまで狩猟以外の車に設置してください。
これらの対策を万全にして、安全なドライブを楽しんでください。
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