女性は2000人突破も 進む高齢化 10年で会員2割減 大日本猟友会

猟友会の会員が10年間で2割減っていることが大日本猟友会のまとめで分かった。同会によると2018年度の会員数は10万5050人と、17年度から736人減り、10年で約2割減。一方で女性会員数は野生鳥獣の肉(ジビエ)の人気などを背景に増加傾向で、初めて2000人を超えた。同会は、高齢化や若者の新規参入が進んでいないことを課題とする。
 同会によると、18年度は散弾銃やライフルを扱う第1種銃猟免許の所持者数が前年度から1539人減の6万5905人。ピークである1978年度(41万2440人)から減少し続けている。空気銃を扱う第2種銃猟免許の所有者数はここ10年間、2200人前後で、横ばいの状態だ。網・わな猟は統計開始の75年度から増加傾向にあり、18年度は前年度から255人増の3万6403人だった。
 同会によると、会員の3分の2以上が60歳以上と高齢化が進む。わなに掛かったイノシシなどに銃でとどめを刺す“止め刺し”をするが、それができる狩猟者が減少し、有害獣駆除を行う狩猟者の大半はボランティアで、全国的に熊の出現など突発的な対応が難しくなっているという。
 一方で女性会員は全国的に増加している。15年度1183人、16年度1571人、17年度1908人で、18年度は2127人と初めて2000人を超えた。同会によると女性向けアピールや、近年のジビエブームが影響している。
 会員数が増加している県もある。宮城県では鳥獣害に悩む農家が団体で狩猟免許を取る傾向が近年続いている。同県猟友会の尾形正行事務局長は「会員の高齢化などで有害獣駆除で回りきれない地域もあり、自分たちの農地は自分たちで守るという意識が高まっている」と話している。
 大日本猟友会の浅野能昭専務理事は「各県猟友会の取り組みを支援し、若者や女性の参入を促したい」としている。

北海道猟友会 旭川支部

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