クマ被害相次ぐ 日高山脈で登山者かまれ負傷 羅臼町では飼い犬襲われ行方不明に 北海道

北海道の各地で連日、目撃されているクマ…29日は日高山脈で登山者が襲われてけがをし、知床半島でも今月、飼い犬が行方不明になるなどクマによる被害が相次いでいます。
「山頂付近に救助者のテントとみられるものが見えます」(カメラマン)
クマが現れた十勝の中札内村、日高山脈のカムイエクウチカウシ山です。
29日午前4時ごろ、登山をしていた札幌の会社員・中西直人さん47歳から「クマにかまれた」と家族に連絡がありました。
警察によりますと、中西さんは28日から一人で山に入り、29日未明、山頂を目指すためテントを出て準備を始めたところ、クマに襲われました。
中西さんは頭と左足をかまれましたが、命に別状はありません。
この山では7月12日にも65歳の男性登山者がクマに襲われ、けがをしました。
襲われたのは、人だけではありません。
「飼い犬がクマに襲われる被害が相次いでいる羅臼町です。町内では更なる被害を防ごうと警戒が強まっています」(記者)
知床の羅臼町では、27日の朝、峯浜地区の海岸近くの住宅で飼い犬1匹がいなくなりました。
そして、近くにはクマのふんと、飼い犬の足が。
さらに、捜索中のハンター2人がクマの気配を感じたため逃げようとし、崖から落ちて大けがをしました。
「現場の家の近くでは、クマを捕獲するために箱罠が仕掛けられています」(記者)
住民も警戒を強めています。
犬が襲われた場所の近くで40年以上暮らす女性は、クマよけの番犬として犬を飼っていますが、今は複雑な心境です。
「食べられたと聞いてびっくりした。ショックを受けた。食べられたら困るので、夜は犬を物置に入れて寝る」(羅臼町峯浜町の住民)
7月10日には、およそ20キロ離れた海岸町の住宅地でも、外で飼われていた中型犬1匹が襲われました。
現場の近くではクマのふんや毛が見つかり、DNA鑑定の結果、過去にも飼い犬を襲ったことがあるクマだとわかりました。
「(Q:クマにあった時の対策は?)考えていない。恐ろしいというか、やっぱり危険。人間に害があれば大変なこと」(羅臼町海岸町の住民)
町内には監視カメラも設置され、住民たちは不安な日々を送っています。

引用 北海道放送(株)

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